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温州市蒼南県単档布袋戯の打八仙
(神さまの勢ぞろい)


馬場英子撮影



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 温州一帯では、春節(正月)に芝居を上演する時、本来の芝居の前に、天の神々が登場して新年を寿ぐ「跳(打)八仙」を演じる。「八仙」というが、張果老や鉄拐李、呂洞賓などの八仙人ではなく、登場するのは、天の神々である。 春節時期には、木偶戯でも人の芝居と同じく、上演の最初には必ず「打八仙」を行う。
 この動画は、2012年2月16日(農暦正月二十五)に蒼南県澤雅鎮暁峰廟で、黄朱璜さんに単档布袋戯「粉粧楼」を上演してもらった時の「打八仙」である。一人遣い指人形芝居という制約があるので、定番の、たくさんの神々が集まる「西王母蟠桃会」の上演は無く、福禄寿三神の祝賀と、「跳魁星」(面をかぶった北斗星が登場し、北斗図が描かれた掛軸を示して、「解元、会元、状元」すなわち科挙試で、三段階すべてのトップ合格を予祝する)、「跳財神」(面をかぶった財神が元宝を持って登場し、元宝すなわち福を授ける)、「跳団円」(状元郎の結婚)で構成される。【跳財神では、劇の主催者(施主)あるいは土地の長などが、舞台前に進み、祝儀を渡して、元宝すなわち福を授かるのであるが、上演を依頼した当時、このような習俗を知らなかったので、福をもらいそこねてしまった。】
 (蒼南単档布袋戯は、人形遣いも伴奏も語りも唱もすべて主演(黄朱璜さん)一人で行う。さらに黄朱璜さんの場合、人形や服などもすべて自作である⇒動画「粉粧楼 蒼南単档布袋戯」を参照されたい)