データベース → 中国木偶戯関係動画

百花記


蘇州京劇団、胡芝風主演。田仲一成撮影、香港、1980年



↑クリックしてスタート
(別ウインドウ)  




↑クリックしてスタート
(別ウインドウ)  




↑クリックしてスタート
(別ウインドウ)  




↑クリックしてスタート
(別ウインドウ)  




↑クリックしてスタート
(別ウインドウ)  




↑クリックしてスタート
(別ウインドウ)  




↑クリックしてスタート
(別ウインドウ)  





 浙江秀水県の人、鄒化、妻、江氏と暮らす。妻の父に、江洪、母に、欧陽氏、妻の弟に江六雲という姻族があった。 元の皇慶二年、左丞相鉄木迭兒の建議により、科挙の試験を行うこととなる。化は、六雲とともに試験に応ずることとし、妻江氏に依頼して岳父から路銀を借りるように交渉にに行かせる。 六雲は、先に出発し、蘇州で化と落ち合う約束をする。この時、安西王阿難答は、嘉興などの鎮守に任じていたが、軍糧を集め、各地の豪傑を抱き込んで、右丞相阿忽台と結託し、内外から謀反を企んでいた。 その娘、百花公主は、美人で武勇に優れ、数万の兵を集めて、挙兵の日を待っていた。化の妻、江氏は、実家への途上、安西府を通りかかり、スパイの容疑を掛けられるが、百花は、その聡明を見て、侍女にもらい受け、江花右と改名させる。 化は妻が行ったきり返ってこないので、交渉が不調に終わったと思い、自ら、岳父の家に赴く。家に着くと、洪夫婦は娘は来ていないといい、化が娘をどこかに売ったのではないかと疑う。 化も洪が妻を別の家に転嫁したのではないか、と疑う。ともに県令に訴えたところ、県令は、化が不法に妻を売ったと断定し、羽林衛の卒に落とし、都に送る。 鉄木迭兒は、化の才を惜しみ、侍衛指揮使に任ずる。このころ、安西はますます謀反の気配を強くし、鉄木迭兒は、その旨を上奏する。阿忽台は安西を弁護する。皇帝は、妥協策として、能吏12名をそれぞれ12道に派遣し、各地を巡察させることにした。このとき六雲は進士で及第し、浙江道御史を授けられ、併せて安西王の謀反を探る役を課せられる。六雲は、変装して安西王の身辺を探るが、つかまって、取り調べを受ける。 六雲は、海俊と名乗り、王は、これに参軍の職を授ける。八辣鉄頭なるものが、これを妬み、六雲を酔わせて、百花公主の機密の場所である百花亭に迷い込ませて、誅殺されるように仕組む。たまたま、六雲の姉、江花右が百花亭に来ていて、奇遇に驚く。花右は六雲を机の下に匿うが、百花に見つかり、尋問される。八辣にはめられたことがわかり、釈放される。去り際に、百花が自分に惹かれている気配を読み取った六雲は、立ち去らずに身を隠して様子をうかがう。百花はこれに気付き、六雲を呼び出し、将来を誓う。帯びていた双剣のうちの一つを六雲に贈り、誓いの証とする。やがて安西は反乱を起こす。百花は大将となり、六雲を北兵軍使、右花を先鋒とする。六雲は、ひそかに脱出して都に上り、迭兒に顛末を報告して帰る。鄒化は、総兵都督として花右と対戦、夫婦は、相手を知って共に驚く。花右は、化と内通し、百花を攻める。百花は敗れて鳳凰山にこもる。安西は捕えられ、百花は逃げて徳清庵に入り尼となる。化は六雲とともに庵に至り、百花を迎えて、凱旋する。上疏して、父の罪を軽くし、六雲百花を夫婦とする。

○『曲海総目提要』
 主題としては、女が男の為に国事を誤った話であり、風情類の一種と見る。現代の地方劇でも愛情劇として扱っている。