黒川能上座大地踏み

2012年2月1日、田仲一成撮影於上座当屋)


 中國の舞楽の冒頭に演じる四方固めに由来する芸能。主役は。5歳の男の子。次のように演じる。
 (起源於中國舞樂開頭腳踏四方而鎮壓四方鬼魅的儀式。五歲的男孩子一個人演出。)


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1.神の憑代である王祇さま(大竹2本に白布を張る)が舞台に運ばれ、扇の形に開か れる。稚児は、その前に立ち、謡に合わせて、足で強く床を踏み鳴らす。(信徒將神靈所憑依的白布搬運到場內,打開白布,顯出扇子模樣,男孩子站在其前面,配合著信徒的歌唱,用力氣腳踏地板上,叫地板鳴出大音響亮。

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2.稚児は舞台に座る。御幣を取り、左、右、左と振って、押し戴く、これを三度、くり かえす。(男孩子坐在場內左邊角落上。手拿神靈所憑依的幣棍,向左方、右方、又左方 搖動之,同樣做3次。)

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3.次いで、左手で御幣を床に立て、右手の扇で御幣を叩きながら、詞章を歌う。(接著, 左手樹立幣棍,用右手拿著的扇子,叩之而唱歌詞。)

4.御幣を左の肩にかつぎ、右手の扇を御幣にあてて、詞章をうたう。立って足踏みしながら場内を一巡する(將幣棍擔在左肩上,將右手扇子附在幣棍,唱出較長的歌詞。接著,站起來,走進中央,繞場一次。)

5. 元の位置に戻って座る。太刀を左肩に担ぎ、右手の扇を柄にあてて、たちあがる。足拍子を6つふんだあと、扇を太刀の柄にあてたまま、正方形の場内を一辺ずつ,足を踏みながら、走って往復し、四辺を踏み尽くして終わる。(走回原來的位置,坐下。將大刀擔在左肩上,右手附在大刀的刀把兒,站起來而腳踏地板上,踏得6次之後,沿著正方形場內的每一邊,踏著地板上,跑進往回。踏遍四邊而終。)
  『櫛引町史―黒川能史編』1974年)106頁に稚児の踏むコースを図示している。
次のとおりである。



この書の説明によると、「図の実線で示したコースのみを踏み、点線のコース は、本来踏むべきところを省略して踏まない」とあるが、現在は、省略せずに踏 んでいる。(『櫛引町史―黒川能史編』1974年)106頁圖示男孩子踏進的路線,如上。 此書說,點線的路線,省略不踏[本來應該踏進],但目前,點線路線也踏進。)