香港の祭祀と演劇

II-1 海陸豊系神像巡遊(田仲一成 撮影 1978-79)
 元朗、大樹下天后廟の神誕祭祀に参加した海陸豊人の巡遊隊伍。醒獅と飄色より成る。飄色は、二人の子供に物語の主人公の扮装をさせて台に載せ、四人の大人がこれを担いで行進する「出し」である。二人の子供のうち、一人は、鉄パイプの上に作られた座席に座り、下の子供がこれを片手で支えているように擬装する。蘇州では、明代から、これを台閣と呼んでいるが、海陸豊では、空中に浮かぶという意味で「飄色」と呼ぶ。海陸豊独特の芸である。