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黒川能

下座榊屋敷暁の使者


2011年2月、田仲一成撮影


 下座の大地踏みが終わるころ、上座が提灯持ち1人を従えて、榊屋敷にやってくる。
 座敷に上がり、下座の人々が車座になって座っている奥座敷に入り、正座して拝礼し、口上を述べる、これを3度、繰り返す。終わると、下座側は、使者に三献を献ずる。使者はこれを受けて、拝礼し退く。提灯持ちを従えて、帰る。非常に念の入った儀礼で、これを7回繰り返し、8度目に厳しい催促の言葉を発して終わる。これを暁の使者、或いは七度半の使いと称する。念には念を入れる武家の習わしである。